海外大学も視野に入れてもらうつもりであれば、世界の一流大学に合格する子はどんな子なのだろう?と思うはず。『ハーバード、イェール、プリンストン大学に合格した娘は、どう育てられたか』(薄井シンシア)はタイトルからして気になる!ということで読んでみました。
[rtoc_mokuji title=”” title_display=”” heading=”” list_h2_type=”” list_h3_type=”” display=”” frame_design=”” animation=””]
どんな本?
いわゆるこうすればハーバードに入れる!的なハウツー本ではありません。
’’結果としてハーバードにいける人間を育てた’’
とあるように年齢別にシンシアさんと娘さんのエピソードとともにどんなことを伝えて人間力を育てていったかが記載されています。短編漫画も交えていて読みやすい内容になっています。
薄井シンシアさんとは?
フィリピン華僑の家生まれ
国費外国人留学生として20歳で来日
東京外国語大学卒業
日本人と結婚、専業主婦となる(5カ国で20年暮らす)
娘のハーバード大学入学と同時に就職活動開始し、
カフェテリアマネージャー(タイ)、ANAインターコンチネンタルホテル東京営業担当総支配人、ラグジュアリーホテル シャングリラホテル東京勤務等
海外留学生から日本国籍習得までもたくさんの苦労もあったでしょう。娘さんが大学生になってから仕事を本格的にされているところを見ると、自分の人生に軸があり、子育て後も人生を謳歌されている方なのだろうなと思います。
娘さんはどんな人?
現在30歳くらいでニューヨークで仕事をされているようです。幼少期は父の転勤で世界各地で4度転勤(ナイジェリア、ニューヨーク、東京、ウィーン、バンコク)し、インターナショナルスクールで就学されています。国籍は日本ですが、母語はエピソードから英語のようです。
よかった点
- 教育の視野が広がる(こんな環境の人もいるのか)
駐在員の父の転勤で世界各地のインターナショナルスクールで学び・・・まさにこのような方々のためにインターナショナルスクールが設立されたとも言えるでしょう。世界での教育の事情が垣間見え、日本で受験勉強をしている場合には勉学とは関係ないけど、新しい視点を得られると思います。
- 子供の人間力を高めるためのヒントが書かれている
子供からの質問には答える、お片づけのこと、自主性を伸ばす日々の取り組み等がエピソードを通じて書かれています。シンシアさんの’’一人の人間として尊重する’’子育てはあたたかさがあり、真似したいところもたくさんあります。たとえ日本で平凡に暮らしている人にも通じるものがあるといえるでしょう。
残念な点
- 日本育ちの子の話ではない
シンシアさんの娘さんは日本国籍ではありますが、日本育ちではないようです。一時的に日本に在住されていたようですが、教育はインターナショナルスクールで受けています。日本生まれ、日本育ちのお子さんの育児とは根本が違うため、参考程度にしかならない部分もあります。
- 時間・資金面の裕福さがあり、真似できない
’’したい習い事はなんでもさせて、やめると決めた時にはやめる’’
’’娘の質問には必ず答える’’
時間と資金の裕福さを感じ、真似できないなと思うところがあります。私の場合はまあ時間と資金があったとしてもできないかもしれませんのでシンシアさんは尊敬に値するな〜。
・結論:受験勉強に固執しがちな日本の教育から離れた視点を持ちたい方におすすめ
日本の受験勉強では内申点はあるものの試験の点数が重視されます。北米の有名大学では課外活動等、その人の人間性が問われると言うのもよく聞く話。
北米の有名大学に入った子がどのように人間性を高めていったか知るにはとても良い本だと思います。
コメント